アダルトチルドレンの特徴の一つに白黒思考(二極思考)があります。
100か0かという極端な考え方をしてしまう思考の事です。
例えば、この人はとても素晴らしい人だ!と思っていたかと思えば、ほんの些細なことでも許せず最悪な人と
100点か0点かという極端な思考をもち、生き辛さを感じてしまいます。
他には、私はこの仕事が天職なんだ!とすごく張り切って一生懸命していたかと思うと、ほんの些細なミスや失敗を許せず、諦めてしまったり、挫折してしまう事や自己評価が極端に良い・悪いなど価値が変わり、自分に対して信じられなくなったりします。
このように、極端に良い・悪いを決めつけてしまいグレーゾーンがなかったり、この部分は悪いけど、この部分は良いをいう考え方が出来なくなってしまう事です。
こうなってしまう経緯に、幼少期に少しの失敗で「お前は最悪な子供だ!そんな子供は要らない!」などという言葉の暴力や、精神的な虐待を受けている場合や厳格な親で失敗を許さない。弱い部分を認めない。などの「ありのままの自分」を認められなかった場合があります。
そのパターンが繰り返されるうちに少しのミスや失敗を許せないという完璧思考が出来上がってしまうのです。
次に、ありのままの自分とはどういうことなのかを見ていきましょう。
ありのままの自分とは
この図形は陰陽のマークです。
白い部分を、社会性の私(嘘の私)
黒い部分を、内側の私(本当の私)としましょう。
陰陽のマークの真ん中は真っ直ぐに割れているのではなく、白い部分に黒い部分が入り、黒い部分に白い部分が掛かっていますね。
これは、嘘の私に本当の私があり、本当の私に嘘の私があるという事を表しています。
つまり、嘘の自分の時でも本音の自分を知っており、本当の自分の時でも社会に必要な建前の自分もいるということをいつでも知っているという事です。
ですが、アダルトチルドレンは本音を押し殺して生きていかなくて行けなかったが故に、この黒い部分の自分(本当の自分)を消して生きていくしかなかったのです。
本当の自分は認めてもらえず、受け入れて貰えない悲しみと怖さがあるが故に、その自分を自分でも押し殺していきています。
この黒い部分には「寂しい」「怖い」「嫌だ」「不安」「悲しい」「甘えたい」「頼りたい」「怒り」などの幼い頃、出すことを禁じられてしまった感情が入っています。
「ありのままの私」はこの状態を自分自身が受け容れて認めている状態です。
この「ありのままの私」が認めてもらえなかった事で、白黒思考(二極思考)が出来上がってしまいます。
自分が禁じられたことを目の前の相手がしたら、許せない!いけない事だ!となってしまうのは当然ですよね。
また、自分自身もこの思考のせいで、どっちもあっていい。どちらも本当の私だという思考がないので
自分に対して過剰に批判してしまったり、極端に自分を責めてしまったりしてしまうのです。
ありのままの私に気付き、この両方の思考をあるがまま受け容れていけるようにしていく事がとても大切になっていきます。
ありのままの私を肯定していくためには、どうしたらいいのか?
感情の抑圧がある場合は、先ずは感情を感じる許可を与える事が必要になってきます。
ありのままの私というのは、言い換えればありのままの感情だからです。
感情を抑圧しなければいけなかった状況などの癒しや、間違って埋め込まれてしまった価値観を解放していきます。
EFT(感情解放セラピー)が有効なセラピーです。
そして、否定している自分の感情や思考パターンを見つけていきます。
具体的にどんな状況やどんな場面で二極思考が出て来るのか、どんな自分を極端に責めてしまいやすいのかをカウンセリングで明らかにしていきます。
その思考パターンや価値観が出来た原因が分れば、生きやすい価値観や思考パターンに書き換えをしていきます。(インナーチャイルドワーク・パートの統合)などのセラピーが有効です。
大変苦しい白黒思考(二極思考)のせいで、正しく自分を伸ばしてあげる事が出来なかったり、相手をありのまま受け容れていく事が出来ず、人間関係に苦手意識を感じてしまったり、自分自身で人間関係を破壊して更に強い自己嫌悪に陥ってしまったりします。
その思考パターンを書き換えたり、自分を赦す事で人間関係が改善されたり、ご自身の成長へとつながっていきます。
一人一人のお顔が違うように悩みの作られ方も、人それぞれです。
あなたに合ったセラピーやカウンセリングが出来るようにデータや経験だけに頼らず、お一人お一人との会話やコミュニケーションを大切にカウンセリングさせて頂いております。
代表カウンセラー 柳田 真見
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