過去にとらわれる アダルトチルドレンカウンセリング効果

一つの良くない事に捉われてしまったり、何度もぐるぐると頭の中で考えてしまったり、寝る前に一日の反省会をしてしまう。などの事が起きていると、ほかの事に意識が向かなくなってしまったり、やらなければいけない事が出来なくなってしまったりして、とてもつらくなってしまいますよね。

自分では、気持ちを切り替えようとしても、また無意識でその事ばかりを考えてしまい。クヨクヨしたり寝付けなくなったり、パフォーマンスが上がらず、とても苦しいことがあります。

なぜ、一つの事に捉われてしまうのでしょうか…
私は2つあるかなと思います。一つは、こうあるべきだ!というあるべき論です。
あるべき論は、自分を縛る言葉です。そして相手との違いを認めづらくなる言葉でもあります。
二つ目は、何か私は間違いをおかしていないだろうか…という根拠のない不安感です。

両方とも、とても苦しい価値観です。一つづつ考えてみましょう。

あるべき論と価値観の違い


「常識とは18歳までに身に付けた偏見のコレクションのことを言う。」
これを言ったのは理論物理学者のアルベルト・アインシュタインです。

どれが正解で、どれが間違っているかは実は誰かが決めたもので、本当はないものです。
全ての価値観は育ってきた環境で決まります。
私は名古屋で生まれ育ちました。名古屋ではご存知の方も多い通り、おでんには味噌をかけて頂きます。
そして我が家では、新年は新しい下着を身に付ける。といつも言われて育ったので、私はそれが常識だと思って大人になるまで生きてきました。
きっと我が子も何の疑いもなく「新年は新しい下着を身に付ける」と思っている事でしょう(笑)

山梨に越してきたときにコンビニのおでんに味噌がついてなくて戸惑ったのを今でも覚えています。私の常識が覆されました。

おでんに味噌も新年の下着も、全て私の中では当たり前の事ですが、他からしたら「?」となることですよね。

あるべき論は、こういうことなのです。
「おでんに味噌をつけるべきだ」「新年は新しい下着を身に付けるべきだ」
「男は強くあるべきだ」「女は愛想よくするべきだ」「人の話はきちんと聞くべきだ」などなど…

幼い頃に植え付けられた常識という偏見のコレクション。沢山持ちながらいきていますよね。

それが時に「許せない」という気持ちを作り、自分と相手の違いを認めることが出来づらくなり、捉われになってしまうのです。

 

何か間違いを犯したのではないかという不安の正体


一日の終わりに一人ベットの中で反省会をしてしまう。朝起きてから一日の中で起きた事を振り返り、
「あの人にあぁ言ったけど、誤解されてないかな?」「私のあの行動は不審に思われてないかな?」

戻らない過去の出来事に捉われて、どんどん不安になってしまう。とても苦しいですよね。

この思考の正体の1つは「私は間違う」という自分不信です。
自分に対して全く信用することが出来ない状態です。この状態になったことがある方は多いのではないでしょうか。恋をしているとき、返信がなかなか返って来なくて、嫌われたかな?と不安に感じたりして送ったLINEやメールを見返してみたりする。その事で頭がいっぱいになってしまう。
その正体は「不安」ですよね。そして人に対しても不信感を抱いています。
私は間違うという自分に対する不信感は、他人に鏡のように不信感が写し出され、不安を感じる事になるのです。これを心理学では「心理的投影」といいます。

自分に対して信用や信頼が出来ない事で、相手も私を信用や信頼をしてくれていない。と写し出されてしまい不安を感じてしまうのです。

そして、2つ目は、あるがままの感情を感じられず、1つの事に捉われてしまう事が起きます。

例えば、人に嫌な言葉を言われた。嫌な態度を取られた。その時に感じるた本当の感情が、傷ついた。ショックだった。という感情が本当の感情の一次感情です。
そのあとにその感情を感じる事を怖れたり、嫌っていると、怒りが防衛感情の二次感情として出てきます。
傷付いたと素直に認める事が、とても嫌だったり怖れたりすると、その感情が出て来ない様に「怒り」で処理しようと働くのです。

この二次感情しか感じられていないと、本当の感情がいつまでも心に残ってしまい、その感情に再び思い出そうになるたびに防衛するための「怒り」が何度もぶり返して、その事に捉われてしまったりします。

 

自分がどういう理由で捉われてしまっているのかを知るのに、客観視をしてみるといいと思います。

二つ椅子を用意して、片方の椅子に座り、もう一つの椅子を目の前に置き「捉われている自分」が座っているとイメージします。

  • 目の前に座っている自分をどの様に感じるでしょうか?
  • 目の前に座っている自分の本音はどんな気持ちや価値観なんでしょうか?
  • 目の前の自分はどんな事を分かって欲しかったんでしょうか?

ここに出てきた気持ちを否定したりしないで、先ず受け止めてあげましょう。
そして、あなたはあなたの価値観で大丈夫。その気持ちを感じて大丈夫。と安心させてあげられたら素敵です。

 

まとめ


ひとつの事に捉われてしまうのは、他人と自分の価値観が違う事を認められない時。

自分を信用できないがために、他人も私を信用してくれていないと不安を感じる時。

本当の感情である一次感情を感じる事が出来ていない時。

不安に感じている本音をありのまま肯定してあげる。

代表カウンセラー 柳田 真見

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