自分を受け容れるとは?

自己受容が大切と、何度もこれまでにあなたも見聞きしてきたのではないでしょうか?
自己受容と聞くと、どんなことを考えますか?どんなイメージが浮かぶでしょうか?そうすると、何を感じますか?

様々な答えがあると思います。まさに自己受容とは人それぞれ受け容れることが違うんですよね。

その中で、私は4つの受け容れるがある。と考えています。
「思考」 「感情」 「経験」 「欲求」

思考とは、どう考えるか。思考は自分を護るために働いてくれます。
こういう時は、どうしたら上手くいくかな?とか、こうしたらどうなるだろう?など、身を護るために働く役目があります。

次に感情は、自分らしさととても深い関係のある役目があると思っています。感情の面倒を見てあげられるのはご自身だけです。感情を自分でコントロールできることで人との関係も円滑になっていきますので、自分の感情を自分で面倒を見てあげられるように受容していくことは、とても大切なことです。

経験は、自分らしさを創ってきた足跡ですよね。
時には辛い経験や喜びを経験しながら、私たちは生きてきました。その経験を元に様々な判断をしたり、価値観を創ってくれています。

最後に欲求は、自分の本当の望みや希望と繋がっていて、本当はこうしたかった。という思い

や、本当はこうして欲しかった。という望みになります。

それでは、1つ1つを詳しく一緒に考えていきましょう。

思考は自分を守ってくれる守護者

思考とは、様々な状況を想定して自分を守ってくれる役目があると書きました。

あれこれ考えすぎてしまう自分が出てくる時は、危険な状態がある!と判断して思考が、うるさくなってしまっている状態です。この状態の時、私たちの体の反応を感じてみると力が入って呼吸も浅くなってしまっていることに気づくことができるでしょう。

こうすることで、アドレナリンを放出し、身を守る体制を取ろうとします。

虐待や辛い経験のある人は、様々な外部刺激を受けて反応してしまうので、常にリラックスが出来ない状態になってしまうのですね。

虐待などがなくても、普段私たちは様々な思考をします。
例えば、恋愛でも。仕事でも、人間関係でも、色々なことを考えて幸せな気持ちにさせてくれたり、時に不安や恐怖心を感じたりして感情を動かしてくれます。

この思考を制限したり、抑圧すると、さらに思考が動き出して、気がつくと嫌なことばかりを考えてしまったり、頭の中が忙しくなってしまったりすることがあります。

思考はあらゆる想定をして、自分を守ろうとしてくれますので、その思考を否定すると「自分を護るな!」とさらに危険な状態になると恐れるので、余計にネガティブな思考が働くようになるのですね。

そして、思考は冷静さを保って自分を護る役目もしてくれています。
例えば、誰かに連絡をした時に返信がなかなか返って来ない時、もしかしたら忙しいかな?とか、もしかして嫌われたかな?などと、考えることで痛みから和らげようとしたり、落ち着きを取り戻すのに役に立ってくれたりします。

思考が怖がらせてくる時は、そういう経験があって、辛い思いをしたという過去の傷が癒えていないことが原因で、色々な考えをさせ、最悪に備えようと心の準備をさせようとしてくれているのですね。

思考の自分は、痛みを回避。あるいは和らげようとしてくれる守護者だったりします。

もし、マイナス思考が出てきたら、「守ってくれようとしてるんだね。ありがとう」と感謝を伝えるだけでも、落ち着いたり、安心することがあるかもしれないので、試してみてください。

感情は私らしさを伝えてくれる純粋な自分

感情を受け容れることは、実は何より私は大切なことだと思っています。
人には喜怒哀楽の様々な感情があります。その感情は全て「愛」から派生したものです。

嫉妬や怒り、悲しみや悔しさ、恐れ、不安などのネガティブな感情は嫌われやすい感情ですが、このどれも愛があるから感じるものなんですね。

最初に「愛」があり、ネガティブな感情へと変化していきます。
なので、この感情を否定することは、自分の愛を否定することになってしまうのです。

どういうことかを、もう少し詳しく例えで話していこうと思います。
お母さんに対して、子供が怒ったりするのは、お母さんに分かってもらいたい事が伝わらなかったり、理解してもらえない時に、怒りとして表現されますが、大好きなお母さんだから分かってもらいたい!という気持ちがあるから怒るのであって、そもそもどうでもいい人には怒ることすらしないんです。

なので、怒りを否定すると、自分を表現することや愛情を感じる心すらも抑圧してしまうことになり、自分を否定することになってしまうことになるんです。

ここで大切なポイントがあります。
私たちは子供ではなく、大人です。
大人は自分の感情を自分で面倒を見ることが大切になります。

怒りをそのまま子供のように相手にぶつけていると、人間関係がどうなるか想像できると思いますが、その結果、相手はもちろんのこと、自分も傷ついてしまいます。
感じてる感情を正しく受け容れることは、とても大切なポイントになりますし、自分にとっても健全な方法で自己受容していかなければ、余計に辛い状況を創り出してしまいかねませんので、カウンセリングでは、自分の受け容れ方も一緒に学んでいけるようにしております。

感情となかなか繋がれない。自分が感じてる感情を上手く表現したり、伝えられない。あるいは、怒りとしてしか感じられない。などが起きている場合は、内在性解離が起きていることがあります。

内在性解離とは、感情を感じても受け皿がなく、感じることが辛い。と判断した場合。自分と切り離して保管して、普段繋がれないようにして護る心の動きのことです。

怒りというのは、ほとんどの場合二次感情と言って、本当の感情を隠すために使われることが多い感情です。この場合も、自分の本当の感情と繋がることが難しくなってしまっていて、内在性解離の心理療法をすることで、本来の自分と繋がり、安心感を感じ、自己表現がイキイキとできるようになったりすることがあります。

もちろん、全て自分を守ろうとして起こしている症状です。何一つ悪いことはありませんので、もし今そうなっている症状に気づかれたとしたら、その自分に「頑張って生きてきてくれて、ありがとう。」と伝えてあげてくださいね。

過去の経験は人生の足跡

私たちの現在は、過去の経験によって創られています。全ての経験は今の私たちの学びや知恵として繋げてくれています。

あの時、こうじゃなかったら…と考えてしまうことや後悔を感じることは誰しも感じたことがある感情ですが、その経験を嫌ったり、否定していると、自分を信じることが出来なくなり、とても辛くなってしまうことがあります。

経験してきたことは、例え辛いことや悲しいことだったとしても、そこには学びが必ずあり、私たちを成長させてくれるエッセンスがあります。

現在では、あまり気にすることなく生きられるようになってきましたが、学歴や職歴・経歴などの経歴などを気にして、自分を否定してしまうこともあれば、日頃の小さな日常会話での失態や失敗を気にしてしまう事で、自分を責めてしまったりしまう事もあります。

それが一時的であれば問題ないのですが、常にそうなってしまうと、とても辛いことになってしまいます。

過去の自分を許したり、認めてあげることにより、そこにあった自分への気づきや喜びなども隠されていた事に気づく事が出来たりします。

時に厳しい経験や辛い経験を通して私たちは成長してきました。どの経験も今日のあなたへ繋げてくれた経験であり、その自分があったからこそ、たくさんの学びを得て、さらに自分の幸せへと続いていくと私は信じています。

欲求は自己実現や幸せの鍵

欲求を抑えてると気づかない事が多いです。それは自分が何を望んでいるのか分からなくなってしまっている事が多いからですが、そうなる原因についてを考えてみましょう。

最初にあった欲求は、いつしか諦めに変わってしまう事があります。

寂しいから抱きしめてほしい。という欲求があったとします。最初は、その欲求を叶えようと沢山の努力をしますが、どんなに努力しても叶わないんだ。という事になると、欲求そのものが苦しみに変わってしまいます。

こうして欲しい。こうなったらいいな。そう願えば願うほど、叶わない…辛い。という苦痛を感じるようになってしまい。余計に虚しさや苦痛を伴う事になるので、諦める。ということを選択してしまうので、自分の欲求が分からなくなってしまうんですね。

欲求を叶えようと努力する。→ 叶わないが続くと苦痛を何度も何度も感じる。 → 余計に辛い。苦しいから、諦める。

これが、欲求が分からなくなってしまうメカニズムの1つです。

愛情の部分に諦めがあると、

  • 自分自身を信じられなくなったり、
  • 判断したり、何かを決められない。
  • 自分の決定は間違っている気がする。
  • 何が幸せか分からなくなってしまう。
  • 感情が分からない。
  • どれが正解なのか分からず他人の言っていることを鵜呑みにしてしまう。

などが起こってしまい苦しい状態から抜け出すことが難しかったり、自分という存在が分からなくなってしまう事が起きてしまうことがあります。

「愛されたかった」「信じて欲しかった」「話を聴いて欲しかった」「守って欲しかった」「慰めて欲しかった」

子供なら持っていて当然とも言える欲求が満たされる事なく、無視されたり、叱られたり、酷い目にあってきた。という方は、「自分一人でしっかりしないといけない」や「こんな私は誰も必要としない」という価値観のもと生きてしまい。とても苦しい思いをしながら、上手く生きていけない。と苦しんでカウンセリングに来られる方がいらっしゃいます。

その欲求の解放をし、受け容れられるという安心感と満たされる感覚を感じることで、本来の自分らしさが湧き上がってきて、安心感と共に自分も他者も信じられるようになっていきます。

 

自己受容するメリット

この4つの自己受容は、※TIP(Therapy that Integrates Parts) という統合ワークをすることで可能になっていきます。
※TIPとは、タッピングを使用しながら、分裂してしまっているパートの自分を1つに統合していくセラピーです。

自分を何の検閲もしないまま素直に感じられるという体験は、言葉で表現する事が難しいほど素晴らしいことです。
自分をありのままを受け入れるということは、自分を信じてあげる。という意味にもなるでしょう。
自分を信じるということは、自分を愛することでもあります。
信じること、自由にしてあげること、赦すことは、無条件の愛がなければ出来ないことですよね。

幼い頃、私たちが求めたものは、親御さんからの無条件の愛だったのではないでしょうか。
無条件の愛で、今私たちは満たすことが出来たら、どんな未来になるでしょうか?
どんな感覚で、どんな気持ちでいられると感じますか?
その時、自分はどんな言葉を発していて、何を聴いているのでしょう?

きっと、今の自分とは違う自分でいるはずです。

心の傷は放置していては癒される事は難しいと感じることがあります。
経験を通してしか学べないことのが多いですよね。

だからと言って、今までの経験が悪かったということではなく、その経験を通して愛を学んでいる。と、私は思っています。
愛が感じられなくて辛かったからこそ、愛が何なのかを考え、掴むことができる。

これまで、頑張って生きてきたご自分を、まずは「辛い中、頑張ったよね。」と認めてあげられることだけでも、自分を喜ばせてあげられる言葉になります。

人を信じられないとき。必ず自分に対しての怖さが隠れています。


「私なんて愛されるはずがない」私もずっとこの信念を持って生きてきました。

だから、人が怖かったし、信じられず頼ることが出来ず、強がって平気なふりをして、こんな自分がダメだからだ。と責めてきました。

その経験は、今の私にとって、とても大きな学びに変わっています。
「自分に素直に生きる事が怖い」そういう経験を過去にしたのなら、今でもそう感じていて当たり前ですね。

今出来ないのは、それ以外知らないからであって、自己表現して安心した経験もなければ、受け容れてもらった経験がない。それ故に、違う選択が出来ないという事が起きているのですよね。

受け容れられる喜びや安心感を感じていただける素晴らしい未来へのお手伝いをさせていただけることを、楽しみにお待ちしております。


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