不安感・焦燥感・孤独感などネガティブな感情の問題解決

ネガティブな感情と自己啓発本の罠

ネガティブな感情ってとても嫌ですよね。私も随分このネガティブな感情に支配された状態に苦しめられました。
心の仕組みを知ってから、この努力こそ心の罠だったんだと知りましたが、当時の私はそれこそネガティブを、いかにプラスにする為に沢山努力をしました。
自己啓発本を読むと、自分に対してプラスの言葉を掛けるアファメーションや、自己暗示を掛ける方法が載っていて、一生懸命取り組んでいました。でも、どうしても、不安になってしまったり孤独感に襲われてしまう。その度に「とことん自分はダメ人間なんだ!」と自分を責めていました。
実は、この自己啓発本の方法は、ある事が出来た後は、とても有効な方法ではあります。

その前に…あなたはネガティブな自分をどう感じますか?

「好きです!」と答える方は少ないですよね。
こんな事を感じたり考える自分は、
「嫌い!」「気持ち悪い!」「見たくもない!」「感じようとする事すら嫌!」「消えてなくなれ!」

こんな答えが返ってくる方もいらっしゃるのではないでしょうか?

鏡を見てその言葉を自分に言えますか?実際に言ってみてもいいかもしれません…

悲しくありませんか?
もし、無感情だったり、「その通りだ!」と感じてしまった方は、自己否定感がかなり強くなってしまっています。

自己否定する事に慣れてしまった。あるいはとても辛い経験から愛される価値がないと感じてしまっている。
そんな状態です。もう一人のあなたが、とても傷つき怯えている。

そして、その場合はまずは自分を愛する事を知る事から始めなければ、どんなプラスの言葉も入らないのです。

自己啓発本を読んでも変わらなかった理由は、自分自身でを自分で大切にしたり、愛する事が出来ない状態だったからです。自分を大切にしたり、愛せるようになってから、もう一度読んでみると、とても効果のある本になると思います。

 

自分を大切にするって何?

そもそも自分を大切にするとはどういうことか、分からなくなってしまっている方も多くいらっしゃるのではないでしょうか?

自分を大切にするのが難しいと感じるのは、大切にする方法を学んでいなかったり、辛い経験により、その方法を知らないまま今日まで来てしまったことが原因である事があります。

イジメや虐待にあった方は、もちろん。悲しんでいるときに笑われたり、馬鹿にされたりした経験があったり、泣いてるときに受け入れて貰えなかったりすると、ネガティブな感情を感じていいと思えなくなってしまうのです。

こちらの記事も参考になさってみて下さい。
インナーチャイルドの抱える問題を解消する

 

 

自分を大切にする方法は、自分の感じるままの気持ちを素直に感じてあげられる事です。
「怒り」 「嫉妬」 「不安」 「寂しさ」 「悲しさ」 「悔しさ」 他にもあまり好かれない感情は沢山ありますが、こういった感情をいくら嫌っても、消えることはありませんし、嫌うと余計に強く感じたりします。

嫌いな人ってどこにいるのかすぐに気づいたりしますよね?

意識が向いてしまう。だから、どこにいるのか見えた瞬間心に反応が起きたりします。
だから、感情も嫌うと強く出てしまい意識を向けるので余計に辛く感じたりしてしまうのです。

これは、あるクライアントさんに実際に起きた話です。
その方は、幼少期に性的な虐待を受けました。大変つらい経験をされていらっしゃったのですが、本人は夢に出てくるまで、その事を忘れて過ごしていたそうです。

カウンセリングにいらっしゃった時には、とても強い感情の抑圧を感じました。なぜなら、その方はほとんど本音を言えない状態でした。
私「それは、とても辛い経験でしたね。話してくださってありがとうございます。」
ク「いえ…あの。実はあまり辛くないんです。普段は楽しいというか…それなりの日々を送っていますので…」
私「今回、カウンセリングにお越しいただいたのは、どんな事を解決したいと思われたのがキッカケですか?」
ク「あの。普段は元気なんですけど…時々死にたくなるような気持ちになったり、最近は悪夢にうなされてしまって…」
私「どんな悪夢ですか?」
ク「実は、幼少期の虐待の夢なんです…」
私「それは、とても怖い夢ですね。どのくらいの頻度で見られているのですか?また、何かきっかけがあったら教えて頂けますか?」
ク「あの…今思い出したというか、覚えていたんですが…あまり気にしていなかった事だったので…色々な話をしていたら、気付いた事なんですが、幼い頃、父親から虐待を受けていたのだと気付いてしまってから、きちんと心の問題を解決した方がいいと思う様になりました」
私「では、今までは覚えていたけど気にしていなかったんですね…考えると怖くなってしまいますものね…」
ク「そうです……でも、本当は感じていたかも知れません。ただ、考えると胃がキリキリ痛む感じがあって、考えない様にしてきた気がします。」

このように普段から感情を感じる事に恐れを感じていらっしゃる場合は、自分の素直な感情に気付きづらく、この方のように、「感じると苦痛なだけだから…」と、自分の記憶や気持ちを心の中に閉じ込めてしまっていると、普段は感じない事でご自身を守ってくれている事があります。そう言った場合でも、無意識が安心できると感じた場所で「本音や本心」を教えてくれることもあるのです。

感情は一つだけではなく、いくつも絡み合っていたりすると、自分では分かり辛くなってしまい、自分でもネガティブな感情がどうして起きるのか、大切にしたいと思っても自分をどう大切にしていいのか分からなくなってしまう事もあります。

一つづつ、ひも解いていくと、この感情の下に本当のこの感情があった。この本当の感情の下にこの感情を感じる恐れがあったというように出てきて気持ちが整理でき、ありのまま自分が感じた感情を感じられ、大切に出来るようになっていけます。

 

ネガティブな感情にもプラスの点がある

不安感・焦燥感・孤独感・悲しみなど…嫌だな~と感じやすい感情にも実はプラスの役割があります。
不安感があるから、準備したり確認したり慎重になったりして自分の身を守る事が出来ます。
孤独感や寂しさは自立心を育てると共に、人とつながる喜びを教えてくれますし、
悲しみは痛みを知る事で自分も人も大切にする心を育て、優しさを教えてくれます。
このように嫌っている感情には、その逆にあるプラスの面もあり、実はとても大切な感情たちなのです。

ありのままの感情を受け容れられない原因を探し、その原因になったトラウマや価値観の書き換えをしてあげることで、あなたは自分を大切に出来たり、ありのままの自分に自信が持てるようになっていきます。

先ほどのとても辛い経験をされたクライアントさんは、一度のカウンセリングで、今まで感じたことのないくらい安心感に包まれたそうです。

「こんなに自分を感じてる事が嬉しいなんて、初めてです!」と言って下さいました。

回復された後は「今はイキイキと自分を表現する事を楽しんでいる」と嬉しいメッセージを頂きました。

 

あなたも気持ちの整理をして、自分らしく自分を表現する喜びを感じてみませんか?