子どもの不登校をどう乗り越えるか
親の不安と向き合うことが、子どもの安心につながる
子どもが不登校になると、親御さんが最初に強く感じるのは、やはり将来への不安ではないでしょうか。
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このまま学校に行けなかったらどうしよう
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将来、困るのではないか
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他の子は普通に通えているのに、なぜうちの子は…
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周りからどう思われるのだろう
そんな気持ちが押し寄せてくることもあると思います。
よその子との比較や、世間の目が気になってしまうこともありますよね。
ここでは、私自身が我が子の不登校を経験した時のことを交えながら、
不登校の乗り越え方 についてお話ししたいと思います。
我が子の不登校で感じたこと
私自身も、我が子が不登校を経験しました。
その時は、本当に悩みました。
朝、普通に登校していく子どもたちを見ながら、
「どうして、こんなにたくさんの子が普通に学校へ行けているのに、うちの子は行けないんだろう…」
と、窓辺で泣いたこともありました。
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親としてダメなんだと自分を責める
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学校に行けない理由が分からずイライラする
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毎日子どもと一緒にいることでストレスを感じる
そんな気持ちもありました。
でも今思うと、それはすべて
私自身の不安 から来ていたのだと思います。
本当は、子ども自身がとても苦しんでいたのに、私の不安が大きすぎて、その苦しさに気づけなくなっていたのです。
子どもが学校の話をすると泣く。
でもその時私は、
「泣きたいのは私の方だ」
という気持ちになっていました。
子どもの苦しみが、私自身の苦しみにすり替わってしまい、かえって問題をこじらせていたように感じます。
子どもの気持ちを聴く前に、まず私自身の不安と向き合った
ある時、私は決心しました。
一度、子どもの心とちゃんと向き合ってみよう、と。
けれど、そのためには先に
自分自身の不安と向き合う必要がある と感じていました。
なぜなら、このままではまたイライラしてしまったり、否定してしまったりして、子どもをありのまま受け止められないと分かっていたからです。
心理療法を通して自分の心と向き合うと、たくさんの不安や本音が出てきました。
たとえば、
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誰から見ても素晴らしいお母さんでいたい
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カウンセラーの子どもが不登校なんて恥ずかしい
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周りにどう思われるか怖い
などです。
正直、認めるのがとてもつらい気持ちもたくさんありました。
でも、「私は心の奥でこんなふうに思っていたんだ」と知ることができたのです。
子どもの本音を聴いた時、気づいたこと
自分の心が少し整理されたあと、子どもと話をしました。
「どんな気持ちを感じているの?」と、否定せずに聞いてみたのです。
すると子どもは、泣きながらこう話してくれました。
「不登校の自分はダメだと思うのに行けないの。行けよ、行けよっていっぱい自分に言うんだけど行けないから、本当にダメな子どもなんだと思う。みんな行ってるのに私は行けない。だから、そんな自分が大嫌いだよ」
その言葉を聞いた時、私は気づきました。
こんなに健気な心を、私は追い詰めていたんだ。
そして強く感じたのです。
不登校の本当の敵は、親の不安なんだ。
守ってあげるべき親が、子どもの心をさらに追い詰めてしまっていた。
そう気づいた時、娘と一緒に泣きました。
子どもが生まれた時、何もできない赤ちゃんだったあの頃、私が願ったのは
「たくさん笑っていてほしい」
ということでした。
それなのに、私はその笑顔を曇らせてしまっていたのです。
世間の目が怖かったのは、私自身だった
当時、私は周囲の言葉にとても怯えていました。
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「〇〇ちゃん、どうしたの?」
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「〇〇ちゃんは元気?」
そんな何気ない心配の言葉さえ、恐怖に感じていました。
なぜなら心の中で、
「私の子どもは、あなたたちの子どもよりダメなんだから」
と、誰よりも私自身が、自分と我が子を否定していたからです。
周りの人は何も否定していないのに、私の中では
「ダメ」
という言葉が何度も何度も繰り返されていました。
つまり、世間の目の恐怖は、私自身が作り出していた部分もあったのです。
私は毎日、自分にとても厳しい自己暗示をかけていました。
その言葉はまるで呪いのように、自分を縛っていたのです。
この自己暗示は、当カウンセリングで行っているEFT(感情解放セラピー) で解いていくことができました。
その後、ようやく私は娘の本当のつらさや苦しさに向き合うことができるようになっていったのです。
不登校は子どもだけでなく、親も深く傷ついている
子どもの不登校で苦しいのは、もちろん本人です。
でも同時に、親御さんも深く傷ついていることが多いと感じています。
だから私は、不登校のご相談では
まず親御さんのカウンセリングをおすすめしています。
なぜなら、支える側がしっかり支えられる状態になることが、とても大切だからです。
私自身の経験からも、それを強く感じています。
親御さんの心が整い、受け止める準備ができると、子どもも安心して自分の気持ちを出せるようになることがあります。
子どもが一番本音を伝えたい相手は、カウンセラーではなく、やはり親御さんなのだと思うのです。
親の不安が、子どもをさらに苦しめてしまうことがある
親としては、
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学校に行ってほしい
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将来困らないでほしい
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元気になってほしい
そう願うのは当然のことです。
でも、不安や恐れが強いと、
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否定する言葉が出てしまう
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信じたいのに責めてしまう
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「学校に行けないのは悪いこと」という態度を非言語で伝えてしまう
ということが起こりやすくなります。
すると子どもは、
「やっぱり私はダメなんだ」
とさらに傷ついてしまいます。
学校に行けることは、子どもにとっても親にとっても嬉しいことです。
でも、それでも行けないのには、ちゃんと理由があります。
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子どもなりに我慢してきたことがあるのかもしれない
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無理を重ねてきたのかもしれない
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心が限界まで頑張ってきたのかもしれない
その気持ちに寄り添えるようになると、子どもは少しずつ安心を取り戻していけるのだと思います。
子どもにとって、親の理解は何よりの力になる
現在、我が子は周囲の理解や協力のもとで学校に通えています。
その中で私が強く感じるのは、
子どもにとって、親の理解は何よりの力になる
ということです。
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自分には味方がいる
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何かあっても、お母さん(お父さん)がいる
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いつでも頼っていい
そう思えることが、子どもにとっての心の基地になります。
心の基地があると、人は挑戦しやすくなります。
安心できる場所があるからこそ、また一歩踏み出していけるのです。
不登校を乗り越えるために大切なこと
不登校を乗り越えるために、私が大切だと感じているのは次のことです。
1. まず親御さん自身の不安に気づくこと
子どもを思うからこそ生まれる不安ですが、その不安が大きすぎると、子どもの苦しさが見えにくくなることがあります。
2. 子どもの気持ちを否定せずに聴くこと
「なんで行けないの?」ではなく、
「どんな気持ちなの?」
と聴けるようになると、子どもは安心して本音を出しやすくなります。
3. 世間の目より、子どもの心を見ること
周囲との比較や世間体よりも、今この子が何を感じているのかを大切にしていくことが大きな支えになります。
4. 親御さん自身が支えられること
支える側が疲れ切っていると、支え続けるのはとても難しいです。
だからこそ、親御さん自身のケアもとても大切です。
最後に
子どもの不登校は、子ども本人にとっても、親御さんにとっても、本当に大きな出来事です。
不安になって当然ですし、苦しくなって当然です。
でも、どうか知っていてほしいのです。
不登校は、子どもが怠けているからでも、親が失敗したからでもありません。
そこには、ちゃんと理由があります。
そして、その苦しさに寄り添うことで、少しずつ道が見えてくることがあります。
親御さんが自分の不安と向き合い、子どもの気持ちを受け止められるようになると、子どもにとってそれは大きな安心になります。
そのお手伝いをさせていただけたら、とても嬉しく思います。
あなたにお会いできることを、心よりお待ちしております。
代表カウンセラー 柳田 真見
お電話でのお問い合わせは 055-288-0948